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皮脂腺と毛

皮脂腺は頭皮近くに存在し、毛包内に開口する器官で、皮脂と呼ばれる脂を分泌します。皮脂は髪の毛にツヤを与え、髪の毛の乾燥を防ぐ他に汗と混じり合って酸性の薄い膜を作り頭皮を細菌から守っています。
しかし皮脂腺の大きく活性化している人の毛は細く柔らかくて、色もブラウンになってハゲやすい傾向が見られるといわれます。

毛根鞘にある5αーリダクターゼという還元酵素が、睾丸で作られる男性ホルモン(テストステロン)を5αーDHT(デハイドロテストステロン)という活性の強い物質に変えて脱毛の原因となると考えられています。但し、頭髪以外の顎ひげ、鼻ひげ、腋毛、陰毛などは逆に毛の成長を促進します。

5αーDHTは皮脂腺の働きを増大活性化させ皮脂の分泌を促進します。

脂っこい高カロリーの食事やストレス、飲酒、疲労などは皮脂腺の増大、活性化のもとですから避けてください。
posted by mabou at 18:06 | 毛髪の分化と構造

毛髪繊維の構造

毛髪繊維の構造のもとになるのはαーへリックスというラセン状の形をした分子量が約5万の分子です。この分子2本が互いに巻きついてロープ状の構造を持つ2量体を形成し、1対のロープが集合して4分子の集合体(4量体)となり、さらに円筒状に8単位が集合してミクロフィブリルを構成しています。
IFAP(Intermediate filament associated protein、中間径フィラメント結合タンパク)が構成成分のマトリックスにミクロフィブリルは埋め込まれて、規則的に集合してマクロフィブリルを形成します。
ケラチンのコルテックス細胞はマクロフィブリルの集合体で、隣接細胞との境界には3層構造からなる細胞膜複合体(CMC:Cell Membrane Complex)が存在して毛髪の根元から毛先まで連続して細胞間を走行していて物質輸送のルートになっているということです。コルテックスは板状のキューティクル細胞によって覆われています。
毛髪中心部のメデュラ細胞には空隙があって細胞を軽量化し曲げ強度を強くする役目を果します。シスチン(Cys)含量は非常に少ないのですがイソペプチド架橋によって安定化されています。メデュラ細胞は太い羊毛繊維や毛髪繊維に見られ、構成する物質は非晶性で形態は動物種によって異なるそうです。毛髪や羊毛の屈曲強度は天然繊維や合成繊維のなかでも最大といえ頑丈で強靭な作りになっています。適度に柔軟性のあるマトリックス樹脂がフィラメント間に入っている複合材料でクラックが発生しにくく破壊を受けにくくなっています。
posted by mabou at 07:19 | 毛髪の分化と構造

毛髪の幹細胞

毛髪の幹細胞はどこに存在するのかとなった時に、毛根に存在する毛母細胞は毛幹と内毛根鞘に分化していきますが、毛の周期で休止期にはいると毛母細胞はまったく無くなってしまうため幹細胞の子孫細胞である過渡的増殖細胞と見られています。
コロニー形成法などで調べられて特に優れた再生能力を持つバルジ領域の細胞が幹細胞と考えらるようになっていて、多分化能も持っていると考えられます。バルジの毛包上皮幹細胞は上方に移動して表皮細胞や皮脂腺細胞へと分化することができ、火傷などの際の創傷治癒時に細胞を供給できると考えられています。また毛包上皮幹細胞の子孫細胞は下降して種々の毛包細胞へと分化していきます。
posted by mabou at 07:51 | 毛髪の分化と構造

毛包幹細胞

幹細胞は組織を構成している分化した細胞を生み出すもとになる細胞で、毛包にも幹細胞が存在します。
幹細胞の特性は次のようにまとめられます。
●多分化能を持つ未分化な細胞である
●分化細胞の供給源である
●自己再生性を持つ
●子孫細胞の不足時以外めったに細胞分裂を起こさない
●無限に増殖が可能である
などの特徴が幹細胞にはあります。

遺伝子においてテロメアと呼ばれる領域では一定の塩基配列(TTAGGG)が数百回繰り返されており、これが細胞分裂のたびに短縮します。ある一定の長さまでこの塩基配列が短くなると細胞の増殖に必要な遺伝子が発現できなくなります。すなわち細胞増殖が停止します。
細胞が増殖する際の遺伝情報のコピーミスがあると細胞分裂が進行するほどに突然変異が蓄積してコピーミスによるガン化のリスクも増加するため、細胞増殖回数を制限することはガン化の防止に有効と考えられています。
しかしながら、血球細胞や表皮細胞など再生系の細胞では細胞の供給源となる特殊な細胞として幹細胞は必要と考えられ、幹細胞はテロメアーゼという酵素を使って短縮してテロメアを回復させるとされ、いつまでも細胞分裂が可能な潜在能力を持っています。ただし、通常は幹細胞の子孫細胞である過渡的増殖性細胞が盛んに増殖することで細胞の供給を行なっています。
posted by mabou at 07:24 | 毛髪の分化と構造

毛の周期(ヘアサイクル)のメカニズム

毛周期は、成長期、退行期、休止期の3フェーズがあり、この周期を繰り返しています。
毛周期はひとつには毛髪などの長さの調節をしていると考えられ、頭髪が1日に約0.45mm伸びて6年で約1mになりますが、毛髪の成長期も約6年とされていて毛髪の伸びもそこまでになります。一方眉毛や睫毛は成長期が約1ヶ月と短いため毛の長さも伸びすぎることなくほぼ一定の長さでそろうことになります。
毛周期はもうひとつは野ウサギやテンなどの動物に見られる季節的な体色の変化において毛の色を変えるという作用に大事な役割を持っているといわれます。

毛の成長期には毛母細胞は活発に増殖しています。
毛の退行期にはいると毛包色素細胞が萎縮してメラニンの合成が停止し、内毛根鞘は消失、毛母細胞も細胞増殖を停止します。成長期に上方へ移動した細胞は角化して毛髪に取り込まれて毛の休止期にはいります。
毛の休止期には、毛包の下部構造は消失しますが、毛母細胞と毛母細胞に由来する内毛根鞘や毛根の細胞(毛包上皮細胞)および毛包色素細胞がアポトーシスと呼ばれる細胞死を起こしているといわれます。毛乳頭細胞の活性も低下します。
しかしながら毛包幹細胞が存在するというバルジや毛乳頭などには常に抑制遺伝子が発現していてアポトーシスによって消失したりしないように保護されていて毛周期をとおして残る恒常部となっています。
なんらかのシグナルを受けることで毛乳頭は活動を再開し、バルジに存在する毛包幹細胞を刺激して細胞増殖を促進し、増殖した細胞は下方へと移動して再び毛母を形成して毛乳頭細胞を刺激して活性化が再開されます。
posted by mabou at 07:02 | 毛髪の分化と構造

毛包組織の分化

毛乳頭は真皮集塊に由来していて真皮集塊同様に新しく毛芽を形成する能力を持っています。毛芽が発達して分化した組織を毛包と呼び、おおきく分けて4つに分類できます。
毛母から分化する:
  一番内側が毛髪の本体である毛幹
  毛根の周囲の内毛根鞘
基底層細胞から分化する:
  内毛根鞘の外側の外毛根鞘
以上3つの組織は上皮細胞由来で毛包上皮系と呼ばれます。

毛幹は内側から毛髄、毛皮質、毛小皮からなります。

内毛根鞘は内側から内毛根鞘小皮、ハックスレー層、ヘンレ層からなります。

外毛根鞘の最内層は非常に薄くてコンパニオン層と呼ばれ、最外層は基底層と呼ばれます。


4つめは間充織細胞で外毛根鞘の外側:
  真皮鞘と毛乳頭
posted by mabou at 07:50 | 毛髪の分化と構造

毛髪細胞と毛髪の発生

大部分の細胞は大人になると増殖をとめますが、粘膜細胞、血球細胞、皮膚表皮の細胞などは生涯にわたって細胞が増殖を続けていて、毛髪も成長期、退行期、休止期のサイクルで周期的に再生を持続し、他の多くの臓器では一度きりの発生を繰り返し行なっていると考えられます。
受精後60日前後に胎児の体表に500万個から600万個の毛包が形成された後は新たな毛包は形成されず生涯変化しないとされます。
毛髪は皮膚が変化して作られています。
皮膚の一部の表皮細胞が活発に増殖してプラコードという肥厚を形成し、プラコードからはシグナル因子という細胞間の情報伝達を行なう因子が放出されて、真皮細胞がこれに呼応して集合してプラコードの直下に真皮集塊と呼ばれる細胞の集合体を作ります。
この真皮集塊からは別のシグナル因子が放出されてプラコードの細胞分裂を促進し、毛芽へと発達するそうです。
毛芽の先端部分は陥没してそこに真皮集塊が包み込まれて毛乳頭を形成し、毛杭と呼ばれています。
毛乳頭は周囲の細胞を毛母細胞へ変化させて増殖を促進して毛髪へ発達させると考えられています。
こうした表皮と真皮の相互作用を上皮-間充織相互作用といい、毛髪の場合は毛周期の回転毎に上皮-間充織相互作用が働いて毛包が再生すると思われます。
posted by mabou at 07:30 | 毛髪の分化と構造

毛周期

毛の成長には3つの周期があり、最盛期が成長期、成長を停止して退縮期していく時期が退行期、発毛を停止する時期が休止期と分けられます。
休止期には毛包が毛隆起部というところまで上昇し、長さとしては約3分の1に短縮し、毛根は棍棒状になって棍毛と呼ばれます。毛包は細胞分裂の能力を失って、毛乳頭においてはマクロファージという貪食細胞がメラニン色素や細胞片を貪食します。
成長期に入ると毛包表皮は分裂を開始して、下降して元の高さのレベルまで戻り、下からの毛乳頭を容れて、毛母からは新しい毛が再び生じてきます。棍毛の方はこの新しい毛に押されて脱落してしまいます。頭の毛では1日0.35mm〜0.44mm伸びるとされます。
退行期に入りますと毛包の収縮が始まり細胞分裂を停止します。
毛周期で長さが変わる部分は毛隆起部以下の部分で変動部と呼んでいます。一方、毛隆起よりも上の部分は固定部と呼ばれています。
一般にいう毛髪は死んだ細胞の集まりでケラチンなどの繊維状タンパク質とメラニン色素から構成されます。
posted by mabou at 18:52 | 毛髪の分化と構造

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